数学の世界には、「数式から花が咲く」ような不思議な現象があります。
その代表が ローズ曲線(rose curve)。
一見するとアート作品のようですが、実はとてもシンプルな数式で描かれる曲線です。
■ ローズ曲線とは?
ローズ曲線は、次のような式で表されます。
r = a cos(kθ) または r = a sin(kθ)
ここで
・r … 原点からの距離
・θ … 角度(ラジアン)
・a … 振幅(花びらの大きさ)
・k … 花びらの数を決める係数
この「k」を変えるだけで、花びらの数や形が次々と変化していきます。
- k が奇数 → 花びらは k 枚
- k が偶数 → 花びらは 2k 枚
まるで「数が形を奏でている」ようです。
■ n/d という分数の魔法
さらに、k を単なる整数ではなく 分数(n/d) にしてみると、もっと複雑で不思議な模様が生まれます。
- r = cos(2/3 θ) → 3回転で一周する不思議な花
- r = cos(5/2 θ) → 大きな花びらと小さな花びらが重なる模様
- r = cos(7/4 θ) → 複雑な繰り返し模様
分数を変えるだけで、まるで違う花が咲くのです。
■ 数学 × アートの融合
ローズ曲線の魅力は、「数学的に美しい」と「見た目にも美しい」が同時に成り立っていること。
シンプルな式が、コンピュータ上ではまるでデジタル万華鏡のように広がります。
■ おわりに
ローズ曲線は、数のリズムが描くアート。
単なる図形ではなく、「数と形の調和」を感じさせてくれます。
もし少しでも興味を持ったら、自分で数値を変えて“花を咲かせてみる”のがおすすめです。
きっと、あなたの画面にも数式の花が咲くはずです🌸




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